【解説】NASAの新衛星
TESS、宇宙で何を?

太陽系外で「生命のいる惑星」を探す足がかりに

NATIONAL GEOGRAPHIC

文=Nadia Drake/訳=北村京子
ILLUSTRATION BY NASA, GSFC

京都産業大学による見どころチェック!

地球外生命を探る、ニューヒーロー

宇宙を見つめる、360度の技術革新とは?

"生命の兆候"を、無数の惑星の中から見つけ出せ

 系外惑星探査を目的としてNASAの新たな宇宙望遠鏡が、4月18日、スペースX社のファルコン9ロケットによって打ち上げられる。(参考記事:「ロケットの垂直着陸に成功、ファルコン9で2例目」

 この宇宙望遠鏡「トランジット系外惑星探索衛星(TESS)」は、地球を周回しながら、太陽系近傍にある明るい恒星の周囲をめぐる惑星を探す。そうして、生命の兆候を探すのにより適した系外惑星のリストを作ろうとしている。

「TESS(テス)の打ち上げから数カ月もすれば、地球と似た惑星をもつ恒星を見つけ始められるでしょう」と、米コーネル大学のリサ・カルテネガー氏は言う。

 系外惑星を探す人工衛星と聞いて、NASAのケプラーを思い出す人もいるだろう。系外惑星探査衛星ケプラーは2009年の打ち上げ以降、2600個以上の系外惑星を発見しており、そのうちいくつかは地球とよく似た岩石惑星であると考えられている。(参考記事:「ケプラー、新たに219個の惑星を発見」

 NASAゴダード宇宙飛行センターのミッション科学者、エリザ・キンタナ氏によると、TESSはケプラーとまったく同じことをするわけではないという。二つのミッションの意味や、TESSが地球外生命の存在を探すうえで果たす役割について、Q&A形式で解説する。 

――ケプラー以外にも系外惑星を探す衛星を打ち上げる理由は?

 軌道投入から9年が経過したケプラーは現在、燃料が枯渇し、数カ月以内には活動を停止すると見られている。ケプラーのおかげで宇宙には恒星よりも惑星の方が多いことがわかったが、歴史的な成功を収めた「系外惑星探し」を終了することは誰も望んでいない。 

 たとえケプラーがもっと長く活動できたとしても、発見される系外惑星は多いほうが良い。加えてTESSは、系外惑星の数を大まかに把握することよりも、

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