川に巨大な氷の円盤が出現、どうやってできた?

米メイン州の「ミステリーサークル」、自然現象のメカニズムは

NATIONAL GEOGRAPHIC

文=SARAH GIBBENS/訳=牧野建志
PHOTOGRAPH BY TINA RADEL, CITY OF WESTBROOK VIA AP

京都産業大学による見どころチェック!

過去最大級の氷のミステリーサークルが出現!

実は世界各地でも発見されていた

温度変化か、川の流れか…。割れる前に検証が必要

 1月14日、米メイン州ウェストブルックの町を流れるプレサンプスコット川に、ゆっくりと回転する“氷の円盤”が出現した。「まるでミステリーサークルのようです」と、ある住民は地元紙ポートランド・プレス・ヘラルドの取材に答えている。(参考記事:「ミステリーサークルはなぜ人を虜にするのか 写真25点」

 この氷の円盤は、時刻と雲の量によって透明度は変わるものの、同じ場所にある。ヘラルド紙の推定では、今回の円盤は直径約90メートルと過去最大級だ。ただし、このような氷の円盤が出現したのは初めてではない。これまでにも世界各地で発見されてきた。円盤は自然現象によりできたもので、ほとんどの場合、完全な円形をしている。 (参考記事:「【動画】謎の氷の巨大円盤が川に出現、なぜ回る?」

 1997年に英国王立気象学会の学会誌「Royal Meteorological Society」で発表された論文では、川の流れが渦を作り、そこで氷が回転することで、境界部分が丸く削られるとされていた。

 しかし、2016年に学術誌「Physical Review E」に掲載された論文では、この説に修正が加えられた。このような円盤は、最初は川の流れによって形成される可能性が高いが、回転し続けるのは水の温度変化によるものだという。水は4℃で密度が最大となるので、円盤の下で解けたばかりの水は周囲の水より比重が大きく、下に沈む。この動きにより氷の下に渦が発生し、円盤が回転する。さらに、周囲の水温が高いほど、円盤の回転速度も速くなることがわかった。(参考記事:「【動画】驚き!薄氷でスケートすると神秘的な音」

 同論文でも実証されているが、この現象は台所の流しでも再現可能だ。円盤状の氷を温水に入れると、氷が解け始め、同様の渦の効果を確認できる。

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